二階建てが平屋よりも安くなるのはなぜ?
2020年03月18日
一般的な日本における一戸建て住宅で言うと、二階建てのほうが多く見られます。平屋というと、高齢者だけが住んでいる住宅や築年数が古い住宅というイメージがあるかもしれません。多くの人は平屋に比べると二階建てのほうが建築費が高くなると思っています。しかし、実際には二階建て住宅のほうが平屋住宅に比べて建築費は安くなる傾向にあります。それはどういう理由なのでしょうか。
その理由の一つは、二階建てと同じ広さの居住スペースにするためには、平屋の場合はある程度広い敷地を確保しなければならないからです。二階建ての場合は上に居住スペースを積み上げていけばいいのですが、平屋の場合はそれができませんので、居住スペースを横に広げていかなかればいけません。そのため、土地を取得するための費用が余計に掛かります。また、平屋は一階建て住宅に当たりますので、その住宅を覆うだけの広さの屋根にも大きく費用が掛かるということになります。
平屋で使用される資材が高いということも要因としてあります。現在は二階建て住宅が主流になっていますので、そのための資材のほうが調達しやすいわけです。しかし二階建てとは間取りが全く違いますので、平屋に合った形で資材を使うとすると、場合によっては取り寄せないといけない可能性が出てきます。資材の調達コストが高くなりますし、同じように床面積を確保するのであれば、そのぶん屋根と基礎工事のコストも高くなります。結果的に坪単価にすると二階建て住宅のほうが安くなることが多いのです。
平屋は生活動線や家事動線がシンプルになり、階段が無いことがかなりのメリットになる人がいます。高齢者になると階段の昇降自体が負担になりますので、バリアフリーを目指すのであればふさわしい住宅です。しかし、広い敷地面積ですので、その分人の死角になりやすい可能性があります。そのため、防犯対策をしっかりとしておくことが大切です。
平屋の場合は建築費用が高くなりますので、それを節約するのであれば、敷地面積を抑えるようにすることが重要です。敷地面積を抑えることは、屋根と基礎工事にかかる費用を抑えることにも繋がります。しかし建築の実績が少ないハウスメーカーや工務店に依頼すると、高い資材を使わないといけなくなりますので、建築費が高くなる傾向にあります。知名度だけでなく、実績があってプランが豊富なハウスメーカー選びがかなり重要になるということです。